Quantum financeという分野は世界じゃ一般的?なものなんでしょうか。googleで検索すると600万件もヒットしました。もちろんそれ全部が
「量子ファイナンス」に関しての記事とは言えませんがね。
しかし「量子ファイナンス」とは奇妙な名前ですよね。つまりは金融資産に4つの力が作用するんですよ。物質的モノのように。
確かに、金融工学で定める株価の確率過程の中の(幾何)ブラウン運動は、元々1900年にバシャリエさんが株価をブラウン運動で記述したことから始まり、で1905年はアインシュタインさんがブラウン運動を・・・とこの辺の話は詳しくないので省いときますが、ともかく、ファイナンスと物理は元は似たものなんでしょう。
自分がやってるのは
確率過程や統計をベースにした金融工学という側面なんですが、最近その視点だけで良いのだろうか、なんて素人ながらに思っているんです。
というのもこの前「経済物理学の発見」という本を読んだんですが、その内容はまさに目からウロコでした。ブラック=ショールズの正規分布の仮定や、経済学での市場の均衡(需要と供給は一致する)という考え方がイマイチ捉えきれていない現実世界を、ベキ乗分布やらフラクタルやらカオス、相転移といった言葉で鮮やかに捉えようとしている(実際それっぽいと感じた。)いや、捉えていると言い切っても良いのかもしれないですね。
まあそんなこんなで、
衝撃を受けました。
「人工」と
「自然」は対極に位置する言葉です。ただ、よく考えてみると、「人間」っていうものも生命の進化の過程で生まれた動物に過ぎないわけで、その1動物が作った「人工物」が「自然」ではないなんて言えないだろうと。なら、人工物である経済の市場なり金融資産も物理の法則の中で記述されても
全然おかしくない。
まあ色々考えられますが、自分としてはまだまだ金融工学の初心者〜中級者なので、まずこっちをちゃんと固めないといけないわけで、いつかこういう物理で記述するファイナンスの世界に触れてみたいなあ、なんて思いつつしばらくは進んでいきたいと思います。(ちなみに物理の知識は高校の物理Ⅱをバッチリ忘れているという酷い有様です=物理の勉強を基礎からしないと)